第4話 クロノスを倒したゼウス

クロノスは、実の父である先代の王ウラノスを倒して世界の支配者となりました。そして、ウラノスが去り際に残していった「クロノスも実の息子に滅ぼされる」という予言を恐れて、妻が産んだ5人の子どもを全員飲みこんでしまいました。

6番目の子「ゼウス」は、産まれた直後に大地の女神ガイアの計画によってクロノスから隠され、エーゲ海のクレタ島で育てられました。(※ガイアの息子がクロノス、クロノスの息子がゼウス。)

成人したゼウスは、クロノスに飲みこまれた兄・姉たちを助けにいきました。

ゼウスは、メティスという知恵の女神の案で、吐き薬を酒に混ぜてクロノスに飲ませました。

メティスの案は上手く行き、クロノスはゼウスの兄・姉たちを吐き出しました。「メテ」はギリシャ語で「知恵」「考える」という意味です。「プロメテウス」という神と「エピメテウス」という神もいて、それぞれ「先に考える人」「後で考える人」という意味があり、名前の意味に沿ったストーリー展開が傑作です。

ゼウスの兄・姉たちの名前は「ヘスティア(長女)」「デメテル(次女)」「ヘラ(三女)」「ハデス(長男)」「ポセイドン(次男)」と言いました。海の神ポセイドンが有名でしょうか。このゼウス6兄弟のうちヘスティア・デメテル・ヘラ・ポセイドン・ゼウスの5人にゼウスの子どもとアフロディーテを加えた12神が、有名な「オリュンポス12神」です。

ゼウスは仲間を集めてクロノスを倒し、クロノスとその兄弟姉妹をタルタロス(冥界)に閉じ込めました。 すると、クロノスとその兄弟姉妹はガイアから見ると子どもなので、ガイアがゼウスに逆襲してきました。

第5話 ガイアの逆襲

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