第3話 メデューサ退治の旅

英雄ペルセウスは暴君ポリュデクテスの挑発に乗り、世界の西の果てに住むゴルゴンという怪物の首を取る旅に出ました。

しかし受けて立ったはいいものの、ゴルゴンの正確な居場所も倒し方も分かりません。そしてこれまでゴルゴン狩りに行って生きて帰ってきた者は一人もいませんでした。

ペルセウスが途方に暮れていると、オリュンポス12神の女神アテナとヘルメスが現れて力を貸してくれました。ペルセウスもアテナもヘルメスもゼウスの子で、異母兄弟でした。

ヘルメスは、ゴルゴンの首を斬るための鎌・空を飛べるサンダル・姿を隠す帽子を貸してくれました。姿を隠す帽子は冥界の王ハデスの物でした。

知恵と戦いの女神アテナは円形の盾を貸してくれました。さらに「ゴルゴン3姉妹の居場所はグライアイ3姉妹が知っている」という情報を教えてくれて、グライアイのところまで道案内してくれました。ゴルゴンは「恐ろしいもの」、グライアイは「老婆たち」、グライアイはゴルゴンの姉です。

ニンフ(精霊)はゴルゴンの首を入れる袋をくれました。

ペルセウスはグライアイから居場所を聞き出し、ゴルゴンのところへたどり着きました。

アテナはゴルゴンを倒す方法を教えてくれました。ゴルゴン3姉妹はそれぞれ「エウリュアレ」「ステンノ」「メデューサ」という名前で、メデューサだけが不死身ではなく、後の二人の首は取れないことがわかりました。

ペルセウスは、アテナの助言にしたがって、ハデスの帽子で姿を隠し、メデューサに見られて石にならないように、盾に映った像を見ながらメデューサに近づきました。そして鎌でメデューサの首を斬り落としました。エウリュアレとステンノはペルセウスを探しましたが、ハデスの帽子を被っていたため見つけられませんでした。

有名な「ハリー・ポッター」には、見るだけで相手を殺せる大蛇の怪物「バジリスク」が出てきて、「バジリスクを直接見ないように鏡を見ながら歩く」という話がありますが、これはメデューサ退治に似ています。ハリー・ポッターなどのファンタジーやSFに出てくる透明マントの原型はハデスの帽子かもしれません。

第4話 メデューサの過去

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